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Friday, April 29, 2022

「ブルートレインにきれいな青色を」、CFで目標の5倍の金額集まる…装い新たに営業開始へ - 読売新聞オンライン

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 東日本大震災の被災地支援で岩手県岩泉町に贈られ、同町のふれあいらんど岩泉で宿泊施設として利用されている寝台特急列車「ブルートレイン日本海号」が29日、装いを新たに今季の営業を開始する。老朽化した車両の塗装費用をクラウドファンディング(CF)で募ったところ、目標金額の約5倍の支援が集まり、現役さながらの青色の車体を取り戻した。施設スタッフは「支援には感謝しかない。多くの人に新しくなった車両を楽しんでほしい」と話している。(西口大地)

 「日本海号」は2012年3月に運行が終了。車両をJR東日本から買い取った盛岡市のNPO法人が震災後、被災地支援に訪れる人々の宿泊施設として活用してもらおうと町に寄贈した。車両は町有施設のふれあいらんど岩泉内に設置され、14年7月から営業をスタートした。

 車両にはエアコンやWi―fi(ワイファイ)などの設備を加えた一方、現役時代ほぼそのままの内装は鉄道ファンらの人気を集め、コロナ禍前は4~11月の営業期間に毎年約1000~1200人が宿泊した。しかし、屋外で吹きさらしの車両は年々腐食が進み、町が用意する年間約20~30万円の予算では補修が間に合わなくなっていた。

 そこで施設スタッフは今年1月、「ブルートレイン『日本海号』の 綺麗きれい な青色を取り戻したい!」と題し、CFを開始した。最初は傷みがひどいA寝台車両1両の塗装費用など123万円を目標金額に設定したが、これをわずか4日で達成。箱石 とおる 支配人は「正直、どのぐらい支援が集まるものか分からず、最初は『1両分だけでも』と思っていたのでびっくりした」と話す。

 過去の宿泊客へのダイレクトメールや鉄道雑誌のホームページでの告知も奏功し、最終的には約40日の募集期間で369人から614万5000円もの支援が集まった。利用者や鉄道ファンからは「きれいな車体を後世に残してほしい」「車両が現役の頃にも乗った。また利用したい」などと応援メッセージも寄せられた。予想以上に集まった支援で、全3両分の塗装や腐食補修に加え、使用できなかったトイレの修理など、列車内部の修繕費もまかなうことができた。

 今月1日から今季の予約受け付けを開始したところ、大型連休中は人気のA寝台車両を中心に予約が好調だという。箱石支配人は「宿泊しない人でもぷらっと遊びに来て、本来の青色を取り戻した車両を見て楽しんでほしい。また、ブルートレインを知らない子どもたちにもぜひ泊まってもらいたい」と話している。

 宿泊の基本料金は、A寝台車両が3600円(2段ベッド、2人まで)、B寝台車両が4800円(向かい合わせの2段ベッド、4人まで)。予約や問い合わせは、ふれあいらんど岩泉(0194・22・5211)。

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