全国のJRから私鉄まで、大人気列車も姿を消す
JR北海道では「おおぞら」で使用されているキハ283系が引退する(筆者撮影)
2022年3月12日、JRグループ各社と関連する私鉄でダイヤ改正が実施される。例年、ダイヤ改正にタイミングを合わせた引退車両があるのだが、今回はどのような車両が引退するのだろうか。
JR北海道 キハ283系「おおぞら」
今回のダイヤ改正で引退するJRの特急形車両は、JR北海道のキハ283系だ。札幌と釧路の間を結ぶ特急「おおぞら」で活躍していた車両で、後継の新型車両となるキハ261系への置き換えが完了することで、キハ283系が引退する。
キハ283系の車内。自由席の車両では座席に丹頂柄のデザインが施されている(筆者撮影)
キハ283系は札幌-釧路間の高速化を目指して造られた車両で、1995年に試作車が登場し、1997年3月のダイヤ改正から営業運転に就いた。札幌-釧路間348.5kmの所要時間は最速で4時間20分程度かかっていたものが、線路の改良とキハ283系の導入によって最速3時間40分程度と40分程度も短縮されている。
この高速化のため、キハ283系では振子式を採用し、カーブでは車体を傾けることで、乗り心地を損なわずにカーブを高速で通過できるように造られている。さらに、車体を傾ける角度(振子角度)を6度に増やしたほか、リンク式自己操舵台車を導入することで、カーブを通過する際は台車に加えて車軸も曲がるようにし、線路への負担を軽減した造りになっている。
キハ283系は「スーパーおおぞら」として就役し、1998年には「スーパー北斗」として札幌-函館間の特急にも進出した。2000年には札幌-帯広間の「スーパーとかち」でも使用され、2001年には札幌-釧路間の特急がキハ283系に統一されるなど、活躍の場を広げていった。
2011年に発生した石勝線の列車脱線・火災事故では当該の車両となり、2013年には「スーパー北斗」や「スーパーとかち」から撤退、最高速度も時速130kmから時速110kmに抑えられて、札幌-釧路間の所要時間は最速4時間程度にスピードダウンしている。
2020年3月のダイヤ改正以降は「スーパーおおぞら」改め「おおぞら」として使用され、合わせて後継のキハ261系も「おおぞら」に進出をしていたが、今回のダイヤ改正でキハ283系が定期運転を終了する。
からの記事と詳細 ( 「2022年3月ダイヤ改正で引退」の鉄道車両6選 | 経営 - 東洋経済オンライン )
https://ift.tt/tnRSy4sZj
No comments:
Post a Comment