Pages

Thursday, December 23, 2021

今回の再生車は「R32スカイラインGT-R」のレースカー! 日産名車再生クラブが2021年度の活動を開始 - webCG

lohduri.blogspot.com

GT-Rの歴史を彩る重要な一台

最後に登壇したのは、加藤氏の同僚である松本氏だ。先述の通り、R35 GT-Rの開発ドライバーを務めた人物である。当時の松本氏はR32 GT-R で全日本ダートトライアル選手権へ参戦しており、筑波などでの、特に長時間のレースだけ助っ人として参加していたという。

「私自身の話をすると、R32 GT-Rは初めて海外出張をさせてもらって、しかも初めてニュルを走ったクルマです。たぶん1989年で、ちょうどこのクルマの開発の終わりごろですね。私の日産における歴史のなかでも、かなりの転換点となりました。それからR34、今のR35とニュルに通わせてもらっています。そういう意味で、R32は評価ドライバーとしての基本になっている。このクルマが私の評価能力を育ててくれたのかなと思います。R32 GT-Rは非常に思い入れのあるクルマですね」

「R33からR34、R35と、神山、加藤、私の3人は、それらの開発のどこかに絶対関わっています。ですから、このクルマが第2世代の原点で、それが第3世代のGT-Rにつながっているのかなと。これ(R32 GT-RのN1レース仕様車)には個人的にもとても思い入れがあるし、日産自動車としても非常にありがたいと思います」と松本氏はまとめた。

今回レストアされるN1耐久仕様のR32スカイラインGT-Rは、レースで立派なリザルトを残したわけではない。しかし、この車両で戦ったドライバーは、後にR33、R34という第2世代のGT-Rだけでなく、第3世代となるR35 GT-Rの開発にも携わっている。松本氏が言うように、GT-Rの歴史を彩る重要な一台といえるだろう。

レストアはこの12月中に車両分解からスタートし、2022年2月~4月にエンジンなど各部を修復。5月に内外装を仕上げ、6月末の完成を目指す。完成後のお披露目イベントは、コロナ禍の情勢次第とのこと。美しくレストアされた車両を見る機会が得られるよう、祈るばかりだ。

(文と写真=鈴木ケンイチ/編集=堀田剛資)

「日産GT-R」(R35)の開発ドライバーも務めた松本孝夫氏。「R32」の頃にも実験部でドライバーを務めており、N1耐久レースに参加することとなった。
「日産GT-R」(R35)の開発ドライバーも務めた松本孝夫氏。「R32」の頃にも実験部でドライバーを務めており、N1耐久レースに参加することとなった。拡大
レース用の安全タンクが装備されたトランクルーム。
レース用の安全タンクが装備されたトランクルーム。拡大
トランクルームには、加藤氏がマジックで番号を書いたというハーネスが残されていた。
トランクルームには、加藤氏がマジックで番号を書いたというハーネスが残されていた。拡大
実車を前に、加藤氏(右)や松本氏(左手前)と談笑する名車再生クラブのメンバー。完成後のクルマを見るのが、今から楽しみである。
実車を前に、加藤氏(右)や松本氏(左手前)と談笑する名車再生クラブのメンバー。完成後のクルマを見るのが、今から楽しみである。拡大

Adblock test (Why?)


からの記事と詳細 ( 今回の再生車は「R32スカイラインGT-R」のレースカー! 日産名車再生クラブが2021年度の活動を開始 - webCG )
https://ift.tt/3EoxQGi

No comments:

Post a Comment