新幹線の車両は200km/h超というスピードで運転されており、常に過酷な環境との闘いが続いている。在来線の車両に比べると寿命も短いが、それでも延命を目的としたリニューアルなどで、長く続いた車両もある。そのベスト5プラスアルファを御紹介しよう。【岸田法眼/レイルウェイ・ライター】 【写真】記事中に登場する車両を詳しく見る ※は現役。
第5位:JR東日本※E2系、※E3系(1995年~)…26年
JR東日本オリジナルの新幹線車両。E2系は200系の置き換え、ならびに北陸新幹線の初代車両、E3系は秋田新幹線の初代車両として、それぞれ登場した。最高速度を275km/hに引き上げることで、さらなる高速化に対応した。
ともに、1997年3月22日にデビュー。当初、E2系の細い帯は東北・北陸新幹線用とも赤だったが、2002年12月1日の東北新幹線盛岡―八戸間延伸を機に、東北新幹線用の車両はピンクに変更された。
一方、E3系は秋田新幹線用の車両が200系の置き換えも兼ねることになり、東北新幹線内の〈はやて〉(当時の東北新幹線最速列車)にも充当。さらに山形新幹線用の車両も登場した。
現在、E2系は赤帯の北陸新幹線用が消滅。ピンク帯は東北・上越新幹線で運用されている。E3系は秋田新幹線用の車両がひっそりと姿を消し、山形新幹線用の車両が引き続き運用されている。
第4位:JR東海・西日本100系(1985~2013年)…28年
東海道・山陽新幹線の車両は、長らく0系の新製と廃車を繰り返す展開だったが、この体制を打破する車両として、1985年に100系が登場した。 最大の特徴が2つあり、1つ目はシートピッチを広げることで、3人掛けのリクライニングシートが回転できるようになった。ちなみに0系と200系は、客室の中央を境目に向きが固定されていた。 2つ目は、8・9号車を2階建て車両にしたこと。8号車は食堂車、9号車の1階はグリーン車の個室、2階はグリーン車の座席である。特に食堂車は1階を厨房、2階を客室にしたことで大きな側窓からの眺望性をもウリにした。 1987年4月1日の国鉄分割民営化後はJR東海が継承し、100系の増備を継続するも、8号車は食堂車から1階カフェテリア、2階グリーン車の座席に変更された。 1989年からはJR西日本も参入し、7~10号車を2階建て車両にした『グランドひかり』が登場。7・9・10号車の1階は普通車指定席(すべて2人掛け)、2階はグリーン車の座席、8号車は食堂車の構成である。 しかし、100系の全盛期は長く続かず、JR東海は2003年9月16日の臨時〈ひかり309号〉新大阪行きをもって引退。JR西日本は2000年から、すべて平屋車両に組み直す短編成化改造を行ない、山陽新幹線内の〈こだま〉に運用されたが、2012年3月16日の臨時〈ひかり445号〉博多行きをもって引退した。 その後、新下関新幹線乗務員訓練センターに訓練車が残存していたが、2013年3月末をもって、鉄路から姿を消した。
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