3月に入り気温が上昇してきたが、街中にはまだ大量の雪が残っている。路肩に寄せられた残雪による視界不良や、夜間などの路面凍結が事故発生のリスクとなりそうだ。山形市内で危険なポイントを探ってみた。(常陰亮佑)
通学や通勤の人通りが多い山形市小姓町の片側1車線の市道。日々の取材で車を走らせるたびに、除雪で路肩に寄せられた残雪が気になっていた。
信号機のない横断歩道に近づいたが、残雪のため、横断しようとしている歩行者がいるのか見えなかった。徐行していると、車の流れが途切れるのを待つ歩行者の姿が目に入り、ヒヤッとしたことがある。
4日、現場近くに車をとめて歩道を歩くと、残雪は高さ140センチほどあった。
付近で10年以上、児童の通学を見守る交通指導員の男性(67)は午前7時半頃から、シャベルで路肩の雪を崩すこともあるという。山口さんは「子供たちは身長が低いので、車の運転者に気づいてもらいにくい。路肩に雪が積もっているとなおさらだろう。大人の自分たちが守ってあげなければ」と話した。
路肩の残雪で視界が限られ、車両どうしの大事故につながったケースもある。
2019年1月、山形県米沢市の国道121号に面したコンビニエンスストアの駐車場から出てきた軽乗用車が、右から来た乗用車と衝突し、軽乗用車を運転していた女性が亡くなった。
山形県警交通企画課によると、当時、駐車場の出入り口付近には、約140センチの雪が積み上がっていた。乗用車の運転者は「気づいた時には相手車両が目の前にいた」と話したという。
同課は、〈1〉安全確認しながら少しずつ前進、〈2〉車の先端だけを出す――ことで、遠くからでも自車の存在を認識してもらえ、事故を回避できる、としている。
天気が良くても油断はできない。
昨年1月、山形自動車道・山形北インターチェンジ付近の高架下で、車線変更時にスリップした乗用車が横転し、中央分離帯に衝突する事故があった。当時、好天で路面は乾燥していたが、日陰となっていた一部が凍結していたという。
日本自動車連盟(JAF)山形支部の交通安全講習担当者は「この時期は大半の道路で路面の雪が解け、走りやすくなっている。油断して速度を上げた状態で凍結部分を通ると、思わぬ事故につながる」と指摘する。
県警交通企画課の奥山祐管理官は、運転者には「危険が潜んでいるかもしれない」と想像して通行することを求め、歩行者には「運転者に気づいてもらえるだろうと過信せず、手を上げるなど、自らの存在を周りに示すようにしてほしい」と呼びかける。
からの記事と詳細 ( 「気づいた時は、相手車両が目の前」路肩の残雪に思わぬ死角…陰に子供いるケースも - 読売新聞オンライン )
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