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Tuesday, January 5, 2021

「脳トレ+運動」コグニサイズで認知症予防 「楽しく続けることが重要」 - 岐阜新聞

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地元の高齢者を対象にした健康講座で行われたコグニサイズ=加茂郡白川町、白川病院

地元の高齢者を対象にした健康講座で行われたコグニサイズ=加茂郡白川町、白川病院

 正月に新型コロナウイルス感染予防で初詣などに出掛けられなかった高齢者は多いのではないか。体を動かして認知症予防になる「コグニサイズ」を取り入れてはどうだろう。有酸素運動をしながら認知課題(計算など)に挑むのがコグニサイズ。岐阜県内の理学療法士たちは「住み慣れた場所でその人らしく生きることができる地域社会の実現」を目指して、普及に力を注ぐ。

 内閣府の推計では2025年、65歳以上の5人に1人が認知症になるといい、さまざまな予防策が講じられている。コグニサイズは、英語のコグニション(認知)とエクササイズ(運動)を組み合わせた造語で、国立長寿医療研究センター(愛知県大府市)が開発した。簡単な認知訓練と運動を同時に行うことで脳機能を活性化させ、認知機能の低下を抑制する。

 「イチ、ニ、サン」。昨年12月、加茂郡白川町の白川病院で、地元の65歳以上を対象に開かれた健康講座。集まった約20人が椅子に座ったまま円になり、数字を数えながら足踏みをそろえる。「3の倍数では手をたたきましょう」。声を掛けたのは、同病院の理学療法士でコグニサイズ指導者の尾関昭宏さん(42)。ほかにも、足踏みをしながら数字を数え「1は頭、2はおなかを触る」といった動きも取り入れる。

 講座は定期的に行われており、参加した80代女性は「『3の倍数で手をたたく』のコグニサイズは、朝の散歩で時々実践している」と話した。尾関さんは「まず有酸素運動が認知症予防に効果がある。さらに頭を使うという要素を組み合わせることでますます効果が高まる」と説明。「楽しくできること、続けることが重要。体に負担のない範囲で自主トレを」と呼び掛けた。

 「自分自身や周囲の『気付き』が予防と早期発見に結び付く」。のぞみの丘ホスピタル(美濃加茂市)の理学療法士、中津智広さん(42)もコグニサイズ指導者だ。5年ほど前から中濃各地の講座に赴いて普及に力を注いでおり、「医療と行政、住民がつながっていくことから、地域で元気に暮らせる社会に近づく。県内全域に広めたい」と先を見据える。

 中津さんは、1人でできるコグニサイズとして「足踏みをしながら両手で1人じゃんけん」を提案。ほかに「足踏みをしながらしりとり」「足踏みをしながら『あ』から始まる言葉を10個言う」のパターンも紹介してくれた。「言葉を発して、言語機能に負荷をかけることが良い」という。

 新型コロナの影響で、今年も気軽に出歩けない日々が続きそう。中津さんと尾関さんは「日々の散歩や親しい仲間との会合で、"おうちでコグニサイズ"を実践してみてほしい」と話している。

【1人でできるコグニサイズ】

▼足踏み両手で1人じゃんけん
1 足踏みをする
2 両手で1人じゃんけん
※例えば右手が常に勝つように。まずは10回が目標。

▼足踏み3の倍数で手をたたく
1 足踏みをする
2 声に出して数字を数える
3 3の倍数で手をたたく
※まずは20までが目標。最初は椅子に座って、立てる人は立ってやろう。散歩しながらでもOK。

カテゴリ: 医療 科学



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