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Monday, September 28, 2020

必修化のプログラミング教育、手のひらサイズ基板PCで - ITmedia

産経新聞

 手のひらサイズの電子基板だが、モニター、キーボードと接続すれば、プログラムを打ち込めるようになる。福井県内のIT企業経営者たちでつくる団体「プログラミングクラブネットワーク(PCN)」が開発したPC「イチゴジャム」だ。子供たちに簡単にプログラムを体験してもらう狙いで、2020年度からプログラミング教育が小学校で必修化された中、さらに注目が集まっている。

photo 手のひらサイズながら、しっかりプログラムが学べるPC「イチゴジャム」=福井市

「ヤバイんじゃないか」

 イチゴジャムは縦5cm、横7cm、手の中に隠れるサイズで、武骨に基板や部品がむき出しだ。名前は、税別の販売価格1500円に由来する。PCNは、このイチゴジャムを使い、プログラミング教育活動を行う団体で14年に設立。きっかけは、メンバーになる松田優一さんと原秀一さん2人の会話だった。

 「今の子供たちは、スマートフォンのゲームで遊んでも、プログラムに触れないまま過ごしている。これは、ヤバイんじゃないか」

 プログラムを組んで自分がやりたいことを実現させるのが、本来のコンピュータ。しかし、今は既存のソフトウェアやアプリを使うことが多く、ただの消費者になり、自分でソフトを作ることができるという発想自体が失われることを危惧したのだ。

 方法を模索していたところ、3人目のメンバー、福野泰介さんがイチゴジャムを作ってみせた。初心者向けプログラミング言語「BASIC(ベーシック)」を採用し、1500円の安さで子供向けに最適と考え、3人で活動を始めた。

photo イチゴジャムを通じてプログラミング教育を進めるPCNのメンバー、松田優一さん=福井市

キーボードに興味津々

 松田さんは活動の一環として14年夏から、自身の会社「ナチュラルスタイル」で小中学生向けのプログラミング教室を開催している。年齢に応じ、基板に電子部品をはんだ付けして組み立てることから始めるという。子供たちはスマホやタブレット端末に触れていてもPCを扱う機会が減っているようで、「キーボードを使うことに目をキラキラ輝かせ、喜んでくれる」(松田さん)そうだ。

 最初のプログラミングは、イチゴジャムに付属するLEDをつけたり、消したりすること。キーボードで入力した命令通りに機器が作動することを体験することが目的だ。

 イチゴジャムのコンパクト版「イチゴダケ」(税別価格980円)を使い、走行用ベルトで走るロボット模型を動かすプログラムも作る。松田さんは「模型はセンサー付きで、壁に衝突しないようなプログラムなら、たった3行」と紹介。模型を走らせ、センサーに一定数値以上の反応があれば、止まるという簡単な内容で、子供でも十分プログラムを組めるそうだ。

全世界70カ所に拡大

 PCNの活動は全国各地のIT企業やプログラマーから賛同を呼んでいる。15年の仙台市を手始めに国内に拡大。それだけではなく海を越えて中国・北京市、東南アジアのミャンマー、アフリカのルワンダなどでも発足し、全世界で約70カ所に及んでいる。

 子供たちの動機付けにコンテスト「PCNこどもプロコン」を開催。規模が大きくなってきたことから19年、一般社団法人PCNを立ち上げて主催団体とし、各地のPCNに指導方法の共有など支援も行うようになっている。

 19年12月には、20年度からのプログラミング教育の小学校必修化に合わせ、イチゴダケと接続するモニターとキーボードのワンセットになった端末「イチゴダイフク」を企画。電子機器メーカーのアイ・オー・データ機器(金沢市)が製造し、税別7980円で発売した。単3電池4本で稼働するA4サイズ。小学校だけでなく中学や高校、大学からも問い合わせがあり、20年6月までに個人向けを合わせ580台以上を販売した。

photo プログラムで動くロボットの模型(手前)と、イチゴジャムの発展形「イチゴダイフク」=福井

 PCNの活動から広がるプログラミング教育の輪。松田さんは「キーボード一つで困り事を解決し、発想を実現できると知ることが大切。プログラムは、これからの時代に必要な考え方だ」と強調した。

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