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Tuesday, January 25, 2022

引退車両を「日常使い」…大阪メトロ - 読売新聞

lohduri.blogspot.com

 大阪メトロ御堂筋線の引退車両を使った19種類の新商品が今春にも数量限定で発売される。つり革の持ち手を使ったカバンや遮光カーテンを利用したうちわなど普段の生活で使えるものばかりで、メトロの取り組みに賛同する民間業者と連携して開発した。「大阪の大動脈」とされる御堂筋線を長年支えた車両は形を変え、暮らしに役立つ存在として〈再出発〉することになりそうだ。(高山智仁)

 引退車両についてメトロでは、鉄道ファンから人気が高い銘板などの部品以外の大半を資源として再利用してきたが、さらに多くの人たちに鉄道の魅力を感じてもらえる企画を検討。昨年5月に「廃車再生プロジェクト」を企画し、御堂筋線を35年間走り続けた「10A系」10両(昨年7月引退)を使って商品開発に挑むことにした。

 昨年6月に車両見学会を開き、商品案を公募すると、民間業者などから63種類のアイデアが寄せられた。採算性を踏まえ、19種類に絞り込み、つり革や遮光カーテンなどを無償提供し、製作に取り組んでもらった。

 試作品では、つり革の持ち手がカバンや犬の首輪につなぐリードとして登場した。カバン製造業「サンワード」(大阪市天王寺区)はトートバッグなどを作り、地下鉄8路線のイメージカラーとする8色を用意。池田智幸社長(55)は「持ち手が丸っこくてデザイン的に面白い」と評価。リードを作ったデザイン会社「サン・クリエイト」(大阪市北区)も「安全にしっかり握れるつり革の特性を生かせた」としている。

 建築事務所「スナオセッケイシャ北大路」(京都市北区)は、青色の遮光カーテンを使ってうちわと扇子を製作。山中直代表(43)は「環境に優しい商品を作る姿勢に賛同した」と話す。

 このほか、電車の速度などを測る計器を使った時計や電車の扉を利用した机も販売される予定だ。

 メトロは現在、今春のインターネット販売に向け、試作品を手がけた業者と、販売量や金額について協議中。プロジェクトの第2弾も検討中で、担当者は「車両の部品が使われているとは思えないものが多く、驚いた。引退後も社会に役立つことを知ってもらえれば」と話す。

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