キャデラックSUV4兄弟の末弟という立ち位置のXT4
世界のラグジュアリーカーブランドの、アメリカ代表といえるのがキャデラックだ。
代表的なセダンに加え、最近ではSUVにも力を入れている。これは世界的なブームなのだが、とくにアメリカではSUVが好まれているからだろう。
キャデラックのSUVは、ミドルサイズの「XT5」、3列7人乗りのラージサイズ「XT6」に加え、日本で登場したばかりのコンパクトSUV「XT4」、そしてフルモデルチェンジして2021年秋にも日本に上陸するフルサイズSUVの新型「エスカレード」で、最新の4車種のラインナップが完成する。
キャデラックSUVファミリーの中で一番コンパクトなモデルがXT4だが、日本では2021年1月に発表、同年2月からデリバリーが始まったばかりだ。そんなXT4の試乗会が開催されたのでインプレッションをお伝えしよう。
XT4のボディサイズは全長4605mm×全幅1875mm×全高1625mm、ホイールベースが2775mmだ。ゼネラルモーターズ・ジャパン(日本GM)のリリースは「キャデラック初のコンパクトSUV」と謳うが、トヨタ「RAV4」(全長4600mm)マツダ「CX−5」(全長4545mm)と、国産ミドルクラスSUVと肩を並べる大きさだから、日本では決してコンパクトではない。
外観は堂々としたキャデラックの風格を感じるが、張り出したフェンダーや後ろに行くに従い持ち上がってくるウエストライン、さらにCピラーの傾斜などから、いかにもスポーティな印象も強く受ける。XT4はキャデラックのSUVファミリーのなかでも若い層にアピールするようにデザインされているのだ。
今回試乗したのは、最上級グレードの「XT4プラチナム」である。
XT4は3グレードが用意され、このプラチナムと「スポーツ」には20インチタイヤ、標準ともいえる「プレミアム」は18インチタイヤを履く。試乗車には245/45R20 99Vというサイズのコンチネンタルのプレミアムコンタクト6を履いていた。
アメリカ車なのにドイツのタイヤブランド?と思うかもしれないが、このタイヤはトータルバランスに優れていて、グリップ力、燃費、耐久性、音と乗り心地の快適性、もちろんコンチネンタル得意のウエット性能も含めて高いレベルにあるから安心していい。
エンジンは2リッター直列4気筒直噴ツインスクロールターボでフロントに横置きされる。全輪駆動(FWD)がベースだが、日本仕様はすべて4輪駆動(AWD)になる。最高出力230ps/5000rpm、最大トルク350Nm/1500-4000rpmを誇る。
新設計のエンジンだけあって環境性とパフォーマンスの両立が図られている。信号で止まったときのアイドリングストップ、筒内直噴、シリンダー毎に空気・燃料を測定して最適な噴射をするシリンダーセットストラテジーという技術も盛り込まれている。
さらに9速ATと組み合わされることによって、滑らかな加速とスピードと負荷による最適なギアを選べるから、ここでも環境性とパフォーマンスの両立が実現できている。ちなみにセレクターレバーは電子シフトを採用しているから、シフトレバーが「D」か「R」に入っているときにエンジンオフにすれば、自動的にPレンジに入ってくれる。
後輪は左右トルク配分が可能なトルクベクタリングが組み込まれていて、スポーツモードでその威力が発揮される。ドライブモードによる選択でFWD固定も可能だ。
からの記事と詳細 ( アメリカンSUVなのに手ごろなサイズ感! キャデラック「XT4」の魅力とは | VAGUE | ヴァーグ - くるまのニュース )
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