中国科学院や大英自然史博物館などの研究チームは、中国東北部で見つかった頭骨の化石が、約15万年前の絶滅人類だとする研究成果を発表した。現生人類(ホモ・サピエンス)に近縁の「旧人」とみられ、2010年に古代DNAの分析から発見された謎の絶滅人類デニソワ人である可能性もあるという。論文が米科学誌「ジ・イノベーション」に掲載される。
頭骨は、旧満州のハルビンの工事現場で1933年に発見されたが、戦争の混乱の影響などで詳しく研究されていなかった。研究チームが改めて調べたところ、驚くほど保存状態がよく、大きな臼歯も1本残っていた。
推定される脳のサイズは現代人並みで、臼歯は、シベリアで見つかったデニソワ人の歯とほぼ同じ大きさだった。生存していた年代を分析したところ、約14万6000年以上前と判明。チームは頭骨の主を「ドラゴンマン」と名付けた。
頭骨の形状に初期の現生人類に似たところがあり、チームは「絶滅人類で最も我々に近いとされるネアンデルタール人よりも近縁かもしれない」と推測している。
アジアの人類進化に詳しい海部陽介・東京大総合研究博物館教授の話 「中国で古人類化石の発見が相次いでいるが、これほど完全な形のものはなく、貴重な標本だ。保存状態がよさそうなので、DNAを採取できるかもしれない」
からの記事と詳細 ( 現代人サイズの脳持つ「ドラゴンマン」…中国で頭骨、「最も我々に近い旧人か」 - 読売新聞 )
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