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Wednesday, May 5, 2021

なぜトヨタ「ランクル」は盗難されやすい? 盗難車の行く末は? 被害に遭ったときの対処法 - くるまのニュース

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クルマを所有する人にとって、車両盗難は最悪の事態だといえます。盗難に遭いやすい車種も発表されていますが、実際にどのような状況で盗難被害に遭うのでしょうか。また被害に遭った場合にどう対処すべきなのでしょうか。

「車両盗難」では特定の車種が集中的に狙われている

 ある日突然起こるのが「車両盗難」です。車両盗難の件数自体は減少傾向とはいえ、依然として毎年5000件以上の車両盗難が報告されています。

 車両盗難の実態や狙われやすい車種はどんなクルマなのでしょうか。

年間5000件以上の車両盗難が発生(イメージ)
年間5000件以上の車両盗難が発生(イメージ)

 警察庁の発表によると、2020年の車両盗難件数は全国で5210件。2011年は2万5238件、2015年は1万3821件だったのでかなり減少傾向ではありますが、それでも1日で14.27台ものクルマが盗難被害に遭っている計算になります。

 車両盗難の発生場所は「月極駐車場」が36.3%ともっとも多く、「住宅(自宅の車庫)」が18.9%、「その他駐車場」が13.1%、「コインパーキング」が5.7%となっています。

 さらに深刻なのが、5210件のうちキーを抜いた状態での盗難が3903件だったことです。

 最近のクルマはスマートキーが多いため、自宅の車庫で施錠していてもスマートキーの電波を傍受する「リレーアタック」などで盗まれるケースが多いということが分かります。

 車両盗難に遭いやすい車種としてはトヨタ「プリウス」がワースト1となり、2位以下はトヨタ「ランドクルーザー(ランクル)」、レクサス「LX」、レクサス「LS」、トヨタ「クラウン」といった具合に、高級SUVや高級車が狙われやすい傾向にあります。

 トヨタ・レクサスのクルマがワースト上位を占めていますが、それだけ盗難するリスクを負ってでも窃盗団にとって人気が高い車種ともいえます。

 どんな状況下で盗難に遭うのか、実際に盗まれたケースについて、修理工場のスタッフは次のように説明しています。

「ひとつのケースとして、ランクルを所有していた福島県の男性なのですが、趣味のバスボートをけん引した状態でビジネスホテルの駐車場に停めていたら、バスボートごと盗難被害に遭いました。

 車両保険に加入していたので保険金がおりたそうですが、盗難届を出した車両は現在でもどうなったかわかっていないといいます」

 バスボートをけん引した状態でもランクルは盗難されやすいようです。しかも出先のホテルの指定駐車場で盗難にあってしまっては不運としかいいようがありません。

 またランキングでは上位に入っていませんが、トヨタ「ハイエース」の盗難被害も多発しているようです。

「茨城県にお住まいお客さまが100系のハイエースを盗まれてしまったのですが、その後購入した200系のハイエースもまた盗まれたというのです。

 どちらも自宅アパートの駐車場だったそうです。住んでいるところのすぐそばで盗まれるのはかなりショックでしょう」(修理工場スタッフ)

 ほかにも、5年ほど前にはレストアした日産「180SX」が盗難に遭ったユーザーがいたなど、新型・旧車に関わらず、趣味性の強いクルマや海外市場で人気のクルマは狙われる傾向が高いようです。

※ ※ ※

 任意保険には通常の「対人対物」をカバーする保険だけでなく、自分のクルマに及んだ被害に対して補償される「車両保険」も用意されていますが、車両盗難はこの車両保険の対象になります。

 車両保険にもいくつかタイプがあり、補償内容が幅広く設定されたワイド型、補償内容を限定して保険料を抑える限定カバー型などがあります。

 このどちらでも車両盗難は補償範囲に含まれていますので、加入していれば盗難は保険で補償されます。

 ちなみに損害保険会社が中心となっている日本損害保険協会が2020年に発表した「自動車の盗難事故や車上狙い事故実態調査」によると、車両盗難1件あたりに支払われた保険金は平均で401万4000円とかなり高額。それだけ高級車が狙われているということがいえそうです。

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