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Thursday, November 12, 2020

アウディ渾身のEV「e-tron スポーツバック」 車両重量2.5t超を感じさせない圧倒的パフォーマンス - Car Watch

意のままの加減速

 前述の“200km/hで走って150kWhで充電”の話からして、走りにもかなり期待できそうな感触を抱いたのだが、まさしくそのとおり。試乗会が箱根で開催されたのは、ワインディングでも不満なく走れることを実感してほしいとの思いからとの言葉通り、実際にも本当に恐れ入るほどの走りぶりであった。

 前後にスライドさせる独特のシフトセレクターを操作していざ走り出すと、いかにも高性能BEVらしいリニアで瞬発力ある走りに、いきなり衝撃を受ける。加減速はまさしく意のまま。力強い走りは、さすがは動力性能が「SQ5」と同等というだけのことはある。

 さらに驚いたのがフットワークの仕上がりだ。これほど大柄で車高の高いクルマが極めて俊敏に曲がり、ロールも小さく、安定して走れることに感心しきり。後輪駆動を基本に状況に応じて前輪も駆動されているとのことで、俊敏で安定した走りには、その巧みな制御も効いていることに違いない。乗りやすくてめっぽう速いのだ。

 Dレンジでも十分すぎるところ、Sモードにするとさらにアクセルレスポンスが鋭くなり、パワーメーターが100%を超えてブーストの領域に入ると、そのとおり加速フィールもより力強さを増す。普通に走るにはバランスモードでも乗りやすく姿勢変化も小さくてちょうどよいのだが、ダイナミックモードにすると、走りのダイレクト感が高まり、アクセルレスポンスも鋭敏になる。即座に力強く加速させたいときに、本当にそのように加速できるのも、それだけのポテンシャルがあればこそだ。

フットワークにも感心

 2560kgの車両重量に合わせて「Q7」用をアレンジし、アダプティブエアサスペンションを標準装備する前後5リンク式の足まわりは、これほどの重量級の車体をしっかり支え、快適な乗り心地とダイナミックな走りを高いレベルで両立させていることに恐れ入る。タイヤも21インチと大径で低偏平ながら、バタつきや突き上げも気にならない。重心が高そうに見えながらも操縦感覚にはそれがない。

 ステアリングをきると、そのとおり応答遅れなく回頭しながらも、横Gは穏やかに立ち上がる印象で、姿勢を乱すこともない。まるで後輪も巧みに操舵しているかのようなスムーズで軽やかな動きを見せる。いったいどういう制御をしているのだろうかと思わずにいられないほどだが、おそらくそうなるようにサスペンションジオメトリーなども巧みに設定されているのだろう。

 回生力はパドルで2段階の調整が可能で、0.3Gを超える場合は通常のブレーキも併用される。ブレーキフィールには若干ナーバスな部分も見受けられるが、車両重量に対するキャパシティに不満は感じられない。

 せっかくなので、前出の「アウトバーンを200km/hで……」の片鱗を味わうべく高速道路へ。確かに車速を高めても加速の力強さは変わることはなく、全然衰える気配を感じさせない。ダッシュパネル両端のちょうどよい位置に配されたOLEDディスプレイに表示されるアウディ初となるバーチャルエクステリアミラーは、やはり使い慣れないものに触れるとどうしても最初は少々戸惑うものだが、映像はとてもクリアで見やすく、張り出したミラーと違ってこの位置にディズプイがあれば意識しなくても視野に入るので、後側方の状況を常に把握できるのは大きなメリット。映す範囲を即座に調整できるのも便利だ。さらには夜間や悪天候など条件が悪化しても鮮明な映像を表示してくれることも期待できる。さらにはスリムなミラーハウジングにより空気抵抗が低減するおかげで、高速走行時の風切り音が小さいのもありがたい。

 e-tron スポーツバックはEVになってもしっかりアウディの走りを体現するにとどまらず、EVとしての強みを活かしたプラスアルファをいくつも身につけていた。現時点に世にある中でもっとも洗練されたEVではないだろうか。

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