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Tuesday, April 21, 2020

中古車価格に暴落の足音 「半年後には市場に膨大な数の車両が…」 - SankeiBiz

 米国の自動車業界が中古車の価格暴落の可能性について警鐘を鳴らし始めた。新型コロナウイルスの感染拡大でただでさえ長引く工場の閉鎖や新車需要の落ち込みに神経質になっているところに、中古車価格が急落すれば自動車メーカーや傘下の金融サービス部門、レンタカー会社と広範囲に影響が出かねないからだ。

 卸売市場、まひ状態

 中古車取扱業者向けの卸売市場は経済の大部分と同様、今は実質的なまひ状態にある。自動車やトラックの供給過多で市場には既に車が山積し始め、需給の不均衡が数カ月続きそうだと専門家らは懸念を募らせる。

 実際に価格が急落すれば、自動車メーカーと傘下の金融サービス部門に悪影響をもたらす。高く想定していたリース資産価値の減額を余儀なくされるからだ。新型コロナのパンデミック(世界的大流行)で旅行業界が壊滅的な被害を受け、レンタカー会社が保有車両を売却しても得られる額は少ない。

 調査会社コックス・オートモーティブのエグゼクティブ・バイスプレジデント、デール・ポラック氏は先週、自動車ディーラーへの公開書簡で、今も卸売市場には大量の在庫があるにもかかわらず、「前例がないとはいわないまでも、半年後には市場に膨大な数の車両が供給される」と述べ、今後数カ月で供給数がさらに増えることへの懸念を示した。同社は北米最大の中古車卸売会社マンハイムを傘下に擁する。

 自動車メーカーは損害を最小限に抑えようと尽力している。ゼネラル・モーターズ(GM)やフォード・モーターの金融サービス部門は前々から顧客にリース契約の1カ月延長を申し出て中古車市場にリース契約終了後の車両が流入するのを一部遅らせてきた。

 ただこうした措置も、不均衡な中古車の需給への対応には不十分だ。米国ではここ1カ月に失業保険の受給申請件数が合計2200万件に上り、需要が近い将来に回復する可能性は低い。米大手銀行アナリスト出身で、自動車業界のコンサルタントのメアリアン・ケラー氏は「手袋やマスクをして自動車を買いに走る人は多くはない。卸売市場はほぼ休業状態で、買い手不在の自動車でいっぱいだ」と話す。

 数週間で10%下落

 マンハイムによれば、中古車販売は3月最終週に64%落ち込んだ。中古車市場の取引は前例のない低水準にあるが、同社はその数字に基づきここ数週間で中古車価格が約10%下がったと見積もる。

 下落水準が続いたり悪化すれば、GMにとって大きな痛手となる。傘下のGMファイナンシャルが保有していたオートリース資産は昨年末時点で304億ドル(約3兆2800億円)相当で、当局への届け出によれば、同社がリース資産として保有する車両の予測減価償却費を増やす必要がある場合、1ポイント増えるごとに費用は3億400万ドル膨らむ。

 GMは今年、リース資産の残存価額が4%下がると想定していた。ブルームバーグ・インテリジェンスのクレジットアナリスト、ジョエル・レビントン氏は、マンハイムの見積もり通り中古車価格が10%下げる状態が続けば、GMファイナンシャルが昨年稼いだ税引き前利益19億ドルは償却費で帳消しになると指摘。フォード・モーター・クレジットも同様のリスクに直面しているという。(ブルームバーグ David Welch、Keith Naughton)

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