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Wednesday, April 20, 2022

「青ガエル」が長野から関東に里帰り…総合車両製作所が復原・保存へ 元東急初代5000系 - レスポンス

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総合車両製作所は4月19日、現在の東急電鉄(東急)でかつて運用されていた初代5000系電車を復原・保存すると発表した。

5000系は1954年、総合車両製作所の前身である東急車輛製造が手がけた車両で、車体全体をひとつの殻のようにすることで強度と軽量化を図る張殻(はりから)構造を採用。流線型の二枚窓と裾部が拡がった外観、グリーンの塗色が相まって、いつしか「青ガエル」と呼ばれるようになった。

1959年まで総勢105両が製造され、1980年までは東横線で活躍したが、1986年、当時の目蒲線を最後に東急から姿を消した。

1977年からは地方私鉄への譲渡が始まり、長野電鉄を皮切りに、福島交通、岳南鉄道(現・岳南電車)、熊本電気鉄道、上田交通(現・上田電鉄)、松本電気鉄道(現・アルピコ交通)へ譲渡されているが、今回、復原保存される車両は、1980年に長野電鉄へ譲渡されたデハ5015(長野電鉄ではモハ2510)で、デハ5016(長野電鉄ではクハ2560)と2両編成を組んでいた。

かつて熊本電気鉄道で運用されていた「青ガエル」。右手の5101Aが保存されている。かつて熊本電気鉄道で運用されていた「青ガエル」。右手の5101Aが保存されている。

この2両編成は1997年の廃車後、長野県須坂市内にある鉄道模型の博物館「トレインギャラリーNAGANO」の駐車場で長野電鉄色のまま保存されていたが、同施設は2021年3月に閉館。2022年に制御電動車のデハ5015(モハ2510)を総合車両製作所が取得した。

今後は2023年にかけて同社の横浜事業所へ移送の上、復原される計画で、オリジナルの青ガエル色に復帰する模様だ。

現在、5000系は6両が現存しているが、鉄道事業者が保有しているものは熊本電気鉄道の5101Aのみとなっている。かつては上田電鉄から里帰りしたデハ5001が渋谷駅のハチ公口前で足回りや後部車体をカットした状態で展示されていたが、2020年に秋田県大館市の観光施設「秋田犬の里」へ移設されている。

現在の上田電鉄で運用されていた5000系デハ5001号。緑の塗色と張殻構造の車体が持つ独特の車体裾部が「青ガエル」と言われる所以だった。1993年。現在の上田電鉄で運用されていた5000系デハ5001号。緑の塗色と張殻構造の車体が持つ独特の車体裾部が「青ガエル」と言われる所以だった。1993年。里帰り後のデハ5001。現在は忠犬ハチ公の縁で秋田県大館市へ移設されている。里帰り後のデハ5001。現在は忠犬ハチ公の縁で秋田県大館市へ移設されている。

総合車両製作所では日本初のステンレス車として登場し、「湯たんぽ」のニックネームで親しまれていた5000系のステンレス車版・5200系デハ5201も保存されており、「青ガエル」と「湯たんぽ」の共演を見ることができそうだ。

総合車両製作所横浜事業所で保存されているデハ5201。日本初のステンレス製鉄道車両とされているが、外板のみステンレスのいわゆるセミ・ステンレス車両だ。上田電鉄では同車と編成を組んでいたクハ5251(元東急デハ5202)が保存されている。総合車両製作所横浜事業所で保存されているデハ5201。日本初のステンレス製鉄道車両とされているが、外板のみステンレスのいわゆるセミ・ステンレス車両だ。上田電鉄では同車と編成を組んでいたクハ5251(元東急デハ5202)が保存されている。

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