NTTデータは2021年4月30日、自動運転技術やMaaS(Mobility-as-a-Service)などの開発、サービス提供に必要な交通環境情報を一元化したポータルサイト「MD communet」を一般公開したことを発表した。モビリティサービス開発におけるニーズやシーズに基づいたビジネスマッチング支援も提供する。
プローブ情報や地図データを一括で検索可能
MD communetは交通環境情報を一元的に集約し、モビリティ分野のビジネスニーズとシーズのマッチングを促進するポータルサイトである。NTTインフラネットやインクリメント・ピー、ジョルダン、ゼンリンなどの企業や団体がデータ提供者や利用者として参画している。
同サイトには「自動運転」「MaaS」「ロジスティクス」「道路環境情報」の4カテゴリーのデータを掲載する。例えば自動運転においては、走行中の車両から取得したプローブ情報や、地図系データ、道路規制系データなどを、MaaSではイベント系データやSNS系データ、公共交通系データなどをそれぞれ集めている。既に市場で流通しているデータに加えて、市場では未流通の国や企業が保有するデータなども集約しており、それらのデータをサイト内で一括検索できる。
サイトには利用者の関心に応じて、データのレコメンデーションを行う機能も搭載されている。データやビジネスに関する新たな発見を促進する狙いがある。
サイトの会員となった企業や団体に対しては、登録されたビジネスニーズやシーズなどの情報を基にしたビジネスマッチングや、会員同士でのコミュニケーション支援も行う。運営事務局によるアイデアソンなどのイベントや、クローズド/セミクローズドな商談を通じた他企業、団体との交流機会も提供する予定だ。
試験運用から一般公開へ
NTTデータは国立研究開発法人新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)が管理法人となって内閣府が実施した、2019年度の「SIP(戦略的イノベーション創造プログラム)第2期」における「自動運転・運転支援に係るアーキテクチャの設計及び構築のための調査研究」の公募に採択された。同調査研究は、自動運転の実現に必要になる高精度3次元地図データや、道路交通データ、プローブ情報など交通環境情報の利用環境整備、提供を目指すものであった。
その中で地理系データを利活用するアーキテクチャ設計や、データ検索のニーズとシーズのマッチングを行うためにMD communetを開発した。2020年11月から限定公開で試験運用しており、今回、一般公開する運びとなったという。
NTTデータは今後、内閣府やNEDOと連携して、官民が保有する関連データの拡充や、データ活用の仕組みづくり、データ提供者/利用者の拡大に取り組むとしている。
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