「受け子」の仮装をした警察官＝岐阜市橋本町、ＪＲ岐阜駅前
増加が顕著なニセ電話詐欺の被害を食い止めようと、岐阜県警生活安全総務課と岐阜中署は３１日、岐阜市橋本町のＪＲ岐阜駅前で、実際に被害者宅を訪れて現金やキャッシュカードをだまし取る「受け子」の特徴をタクシー運転手や通行人に紹介する初の啓発活動を行った。警察官が、ちぐはぐなスーツ姿の受け子の仮装をして駅利用者らに特徴をアピール。意外と知られていない姿に通行人の注目を集めていた。
県内での被害認知件数は１～４月で９１件（前年同期比４２件増）と倍増。被害額は計１億２９６９万円（同６４４６万円増）に上っている。このうち家を訪れてキャッシュカードをすり替えるなどして盗み、ＡＴＭ（現金自動預払機）で預貯金を勝手に引き出す「キャッシュカード詐欺盗・預貯金詐欺」が３４件と、３分の１を占める。子や孫を装って金を無心し、上司や知人を名乗る犯人が家まで現金を受け取りに来る「オレオレ詐欺」も６件と、前年より５件増と目立っている。
いずれの場合も「受け子」と呼ばれる犯人が電車やタクシーを乗り継いで被害者宅を訪れる。県警は、被害防止に加え、不審人物の通報で犯人検挙への協力を呼び掛けようと県内主要駅での啓発活動を企画し、乗降客の多いＪＲ岐阜駅で実施した。
受け子の特徴は▽体形に合っていないスーツを着ていることが多い▽スーツ姿なのにスニーカーだったりくるぶしまでの靴下だったり、ちぐはぐな格好をしている▽頻繁にスマートフォンを操作している―など。受け子の仮装をした警察官らが「緊急事態 ニセ電話詐欺多発！」と書かれたチラシ約１００枚を駅利用者らに配布した。
その後、警察官らは駅前のタクシープールへ移動。待機中のタクシー運転手たちに受け子の特徴を詳しく説明し、よく似た人物を乗せたり見掛けたりした場合は、迅速に通報するよう協力を依頼した。
からの記事と詳細 ( サイズ違うスーツ、スーツ姿にスニーカー...「受け子」の特徴、警察官が仮装で啓発 - 岐阜新聞 )
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