大阪ニュース
2021年6月7日
大阪メトロが、引退する地下鉄車両の部材を商品化する再生プロジェクトを進めている。デザイナーやクリエーターらが実際に車両を見学するなど提案内容の検討を進めており、今年11月には試作品のお披露目を予定している。
再生プロジェクトの対象となった「10A系」車両 |
見学会で車両内の部材を確認する参加者ら |
同社の廃車車両は、これまで一部部品の販売や、鉄部分などの再利用があった。引退後もより多くの人に親しんでもらい、国連の持続可能な開発目標(SDGs)にも貢献する取り組みとして、商品化に向けた試作品のために部材を無償提供する。
対象車両は現在御堂筋線を走っており、今年7月に廃車予定の「10A系」(1987年製、10両編成)。部材はつり革や座席、ポールなど多岐にわたり、運搬の方法や費用がクリアできれば車両自体も可能。
車両見学会は6月1、2日、堺市北区の中百舌鳥検車場で開かれ、42個人、団体が参加。車内に入ると早速気になるパーツの写真を撮ったり、寸法を測ったりしながら、イメージを膨らませていた。
吹田市から訪れたインテリアデザイナーの男性(28)は「車両内の部材で家具一式が作れる」と大きな手応えがあった様子。アウトドアバッグブランドを手掛ける東京都の男性(38)は「いつも電車に乗りながら考えていたこともあり、今日はまじまじと見られて面白かった。売れるものを作りたい」と話していた。
15〜21日に提案を募り、7月上旬には選考結果を発表。試作品を11月にお披露目した後、商品化の検討を進める。
同検車場の照屋敏康係長(55)は「新しく生まれ変わるのは楽しみであり、うれしい。有効に活用してもらえるよう最後までしっかりメンテナンスしたい」と期待を込めていた。
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