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Wednesday, June 24, 2020

東海道新幹線 新型車両に生きる高岡の技|NNNニュース - 日テレNEWS24

 来月から東海道新幹線で走り始める新型車両「N700S」です。この車両の部品には実は世界初となる技術が採用されているのですが、それを開発したのは「ものづくりのまち」・高岡の企業です。キーワードは「新幹線アルミ水平リサイクル」。環境にやさしい新幹線を実現した技術とは?梅本記者のリポートです。

 来月1日に営業運転がスタートする東海道新幹線の新型車両「N700S」。この車両の荷棚と周辺のパネルに採用されたのが、高岡市の企業、ハリタ金属と三協立山の2社の技術が生み出したアルミ合金。古い車両をリサイクルしてつくった再生アルミ合金です。

「これがリサイクルされるアルミ合金です、アルミは用途に応じて合金にするのが一般的で、見た目はどれもほぼ同じです、しかし種類が混ざっていますと品質が落ちるとされているんです」

 新幹線の車両には部位に応じてさまざまな種類のアルミ合金が使われています。このため、車両をスクラップにした段階ではいくつもの種類の合金が混ざった状態になっています。リサイクル後の製品の強度を確保するために純度が高い合金が必要とされるいっぽうで、スクラップの中から特定の種類だけを取り出すのは困難で、高い安全性が求められる新幹線車両にリサイクルした材料を使うのは不可能といわれていました。

 三協立山 三協マテリアル社技術開発統括室 橋本清春部長「リサイクルの際に(アルミ合金が)混ざっていると悪さをすると、強度もそうですし、外観が汚くなったりとか、カタチが出なくなったりとか、そういった課題がございます」

 これに風穴を開けたのが、高岡市福岡町に本社があるハリタ金属です。

 ハリタ金属 張田真社長「世界初の実現に私も感動しています」

 新幹線の廃車両から出たアルミ合金をもう一度、新幹線車両として甦らせることはできないのか。ハリタ金属はJR東海が廃棄した車両のアルミくずをもとに、この課題に2013年から取り組んできました。そして2016年、物質の構成元素をレーザーで分析する技術を応用して複数の種類のアルミ合金を瞬時に選別する機械を開発しました。世界初の技術ということです。

 ハリタ金属 張田真社長「ラインに流れている、動いているものに正確にレーザーを当てることが、手でやる検知器を、動いているものに、選別機に使ったというのが今回、特許なんですね」

 この「LIBSソーティング」で選別した合金を使い、部材メーカーである三協立山・三協マテリアル社が、いったん溶かして成分調整するといった工程を経ることなく、新幹線車両にふさわしい強度を確保した部材の実用化にこぎつけました。

 三協立山 三協マテリアル社技術開発統括室 橋本清春部長「環境技術で社会貢献するっていうのが弊社のモットーでございますので、今回の事業は会社、社会に貢献できるものと考えています」

 もともと新幹線に使われていたアルミをリサイクルし、新幹線につかう「新幹線アルミ水平リサイクル」は世界で初めてのケースといいます。JR東海は2022年度までに導入する「N700S系」40編成の全車両にこの再生アルミを使う方針で、今後、さらに再生アルミの適用範囲を拡大させていく考えです。

 ハリタ金属 張田真社長「これまだ終わったわけじゃありません。まだ循環経済という新しい概念が出てきています。私たちは今回、このチームで、その具体例を実践で示したということになっております。新しい産業と言っても過言じゃないかもしれません。地場の新しい連携のカタチが、新しい世界の価値を作っていく」

 高岡発のリサイクル技術。ものづくりのまち高岡の挑戦は、また一つ、新たな段階にはいりました。

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June 24, 2020 at 04:42PM
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